ブロッコリー腐敗病
発生の生態
発生の原因
- この病気を起こす病原はPseudomonas marginalis pv. marginalis(シュードモーナス・マージナリス・病原型・マージナリス)という細菌です。
- ブロッコリーの花蕾を腐敗させる病気としては、腐敗病のほかに軟腐病があります。軟腐病が原因の場合は悪臭があります。
- この細菌は多犯性ですが病原性はあまり強くありません。
- 主に凍霜害による傷口や障害を受けた跡から感染します。
- ブロッコリーの他にキャベツ、ハクサイ、ダイコン、チンゲンサイ、レタス、ネギ、タマネギ、ニンニク、ラッキョウ、スイカ、キュウリ、トマト、セルリー、ミツバ、パセリ、ショウガ、イチゴ、エンドウ、シュンギク等も侵します。
病徴
- はじめに花蕾に水浸状の病斑ができ、次第に拡大して褐色になり軟化・腐敗します。
- 腐敗病に感染したあとに軟腐病菌に侵されることもあります。
伝染方法
- この病気は水媒、空気および土壌伝染します。
- 被害株の残渣では土壌中で1年以上生き残るといわれています。
発生条件
- 寒害や凍霜害の被害跡から感染するため冬から春先に発病します。
- 厳寒で凍霜害のひどい年に多発します。
- 連作、降雨、多湿条件で発病が助長されます。
- 秋まき春どり栽培に発生が多く、2~3月に多発します。
- 夏まき秋冬どり栽培にも発生が見られます。
- 花蕾のカルシウム濃度が低いと腐敗症状の発生が多いようです。
防除のポイント
耕種的防除
- 連作による菌密度の上昇を防ぎましょう。
- 被害作物を圃場に鋤き込まずに焼却処分しましょう。
- 多湿にならないように圃場の排水をよくしましょう。
- 多肥栽培にならないように気をつけましょう。
- 耐寒性の強い品種を使用しましょう。
薬剤的防除
- 最新の登録農薬を確認し、使用法に従い正しく使用しましょう。
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