ネギ黒斑病
発生の生態
発生の原因
- この病気を起こす病原はAlternaria porri(アルタナリア・ポリ)というかび(糸状菌)です。
- このかびはネギだけでなくタマネギも侵します。
- ネギ、タマネギで最も重要な病害です。
- 本病と間違いやすい病気に黄斑病と葉枯病があるので注意してください。
病徴
- 葉や花梗に発生します。
- 葉でははじめ楕円形~紡錘形でややへこんだ淡褐色~暗紫色の3mm程度の小斑点を生じます。
- 病斑は次第に拡大し長さ3~5cmとなります。
- さらに病状が進むと病斑は同心輪紋になり、その上に黒いすす状のかび(分生胞子)を荒く生じるのが黒斑病の特徴で多発すると葉が折れやすくなります。
伝染方法
- この病気は空気・種子伝染します。
- 被害株で菌糸や分生胞子の形で越年し、翌春に分生胞子を飛散して伝染源となります。
- 黒斑病菌に汚染された種子を播種すると発芽に異常をきたすこともあります。
発生条件
- 胞子の発芽と形成適温は24~27℃、胞子の発芽には湿度が必要です。
- べと病の病斑に2次的に入る事も多くみられます。
- 高温・多雨で多発します。
- 連作により発病が助長されます。
- 5~11月に発生し、梅雨期に多発します。
- 草勢が衰えた株に多発します。
防除のポイント
耕種的防除
- 多発した圃場では連作を避けましょう。
- 宿主とならない作物を輪作しましょう。
- 無病種子を使用するか、または種子消毒をしましょう。
- 生育後期に肥切れしないように肥培管理に注意しましょう。
- 堆厩肥を多用し、地力を高めて生育後期に肥切れしないように努めましょう。
- 被害作物を圃場に放置せずに、焼却処分しましょう。
薬剤的防除
- 最新の登録農薬を確認し、使用法に従い正しく使用しましょう。
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