ネギさび病
発生の生態
発生の原因
- ネギさび病はかびが病原で起こる病気です。
- 病原菌名はPuccinia allii(プクキニア・アーリー)です。
- ネギの他にタマネギ、ニンニク、ニラ、ラッキョウ、アサツキでも発病します。
病徴
- 主に葉と花梗に発病します。
- 初め葉の表面がプックリと膨らんだ円形の斑点が見られ、後にその中央が橙色に変わります。さらに中心が縦に割れ、そこから黄褐色の粉(夏胞子)が飛散します。
- 病徴が進むと、この斑点に接して褐色の長い楕円形もしくは紡錘形の別の斑点ができます。この斑点は鉛色で膨れ、縦に割れ紫褐色の粉(冬胞子)が飛散します。
- 激発すると葉は黄色い粉に覆われ、乾枯し倒れます。
伝染方法
- ネギさび病は冬胞子の形で被害株(越冬ネギ)で越冬し、第一次伝染源となります。
- 冬胞子は空気中に飛散してネギにつき、発芽して葉や花梗から侵入し10日ぐらいで発病して夏胞子を形成します。
- 夏胞子が二次伝染源となり周囲の株にまん延します。
発生条件
- 夏胞子は9~18℃で発芽し、気温が23℃以下で降雨が多いときに発生しやすくなりますので、春では開花期から梅雨にかけて、秋では10月から12月にかけて発生しやすくなります。
- 連作地では発生が多くなります。
- 肥料がきれた株に多く見られます。
防除のポイント
耕種的防除
- 発生の多い畑での連作は見合わせましょう。
- 発生が見られたら発病株や被害残渣は圃場に放置したり、すきこんだりせず、圃場外に持ち出して処分し圃場衛生に努めましょう。
- 肥料切れは発病が助長されるので施肥管理を適切に行いましょう。
薬剤的防除
- 最新の登録農薬を確認し、使用法に従い正しく使用しましょう。
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