コマツナ炭疽病
発生の生態
発生の原因
- コマツナ炭疽病はColletotrichum higginsianum(コレトトリクム・ヒギンシアナム)というかびが病原で起こる病気です。
- コマツナのほかにカブ、ハクサイ、ダイコンなどアブラナ科野菜にも病気を起こします。
病徴
- 主に葉に発生します。
- 葉にはじめ淡緑色~淡灰緑色、水浸状の小斑点を多数生じます。
- これら小斑点はのちに淡灰褐色から淡灰黄色で、1~2mm大のくぼんだ明りょうな斑点となります。
- 病斑が集中して多数形成されると病斑周辺部から黄化が進み葉枯れ状となります。
伝染方法
- 炭疽病は空気伝染はせず、分生子が降雨や水滴で飛散して伝染します。
- 種子に分生子が付着して種子伝染が起こることがあります。
発生条件
- 露地栽培では梅雨期から発生し始め、特に8~9月に降雨が続くと多発します。
- 施設栽培では頭上灌水を行ったときや施設内への降雨の吹込みがあるときには発生することがあります。
- 炭疽病の発病適温は20~30℃です。
防除のポイント
耕種的防除
- 発生が見られたら発病株は抜き取り処分してください。
- 被害残渣は圃場に放置したりすきこんだりせず、圃場外に持ち出して処分し圃場衛生に努めましょう。
- 露地栽培では7~9月に降雨が連続すると多発するので、発生時期には雨よけ栽培や施設栽培を行いましょう。
薬剤的防除
- 最新の登録農薬を確認し、使用法に従い正しく使用しましょう。
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